肺がんの診断と治療の最新情報
米国国立がん研究所(NCI)の推計によると、2009年だけで新たに219,440例の肺がんが診断され、159,390人が死亡しました。肺がんは主に気道の粘膜細胞に発生し、主に小細胞肺がん(SCLC)と非小細胞肺がん(NSCLC)の2タイプに分けられます。
症状とリスク要因
初期段階では症状がほとんどありませんが、進行すると咳の悪化、呼吸困難、胸痛、血痰、体重減少、倦怠感などが現れます。
喫煙は肺がんの約90%の原因とされ、最も重要なリスク要因です。その他、アスベストやラドンへの曝露、家族歴、65歳以上もリスクが高まります。
診断
肺がんの確定診断には複数の検査が必要です。胸部X線、CTスキャン、MRI、PET検査、気管支鏡検査(生検)などが一般的です。特にCTは非侵襲的で高感度な検査として広く用いられます。がんのタイプを正確に判別することは、治療方針を決める上で不可欠です。
がんのタイプ
小細胞肺がんは全肺がんの約13%を占め、増殖が速く転移しやすいのが特徴です。ステージは「限局期」(単一肺と近傍組織にとどまる)と「広範期」(他臓器への転移)に分けられます。
非小細胞肺がんは残りの約87%を占め、比較的成長が緩やかです。腫瘍の大きさやリンパ節・他臓器への転移状況に基づき、Ⅰ〜Ⅳのステージに分類されます。
治療
がんのタイプとステージに応じて治療法が選択されます。小細胞肺がんの限局期では放射線+化学療法、または手術+化学療法が行われ、広範期では主に化学療法が中心です。
非小細胞肺がんでは、手術、化学療法、放射線療法を組み合わせた多様なアプローチが取られます。進行例では分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が用いられることもあります。患者ごとに最適な治療計画が策定されます。
将来の展望
臨床試験により新たな治療法や予防法が日々検証されています。NCIはビタミン・セレンが肺がんの予防に有効かどうかを調べる研究を支援しています。臨床試験への参加を希望する場合は、主治医に相談してください。
