IV期肺がんの治療法と生活の質向上
IV期肺がんとは
IV期肺がんは、非小細胞肺がん(全肺がんの約75%)の中でも、手術で腫瘍を取り除くことができない、またはがんが肺以外に転移している状態を指します。
化学療法(抗がん剤治療)
手術が不可能なため、化学療法が主な治療となります。抗がん剤はがん細胞の速い増殖を抑制・停止させることを目的とし、正常細胞への影響もあります。
化学療法の効果
化学療法を受けたIV期患者は、支持療法のみの患者に比べて生存期間が延長することが多く、研究では1年後の生存率が約2倍になると報告されています。
治療スケジュールと薬剤
通常、4〜6回の投与を1サイクルとし、1サイクルは最大4か月続きます。投与は静脈注射が一般的で、経口薬も一部使用されます。200種類以上の抗がん剤があり、少なくとも50種の組み合わせが存在します。IV期肺がんでは、まず2剤併用が標準で、近年はベバシズマブを加えた3剤併用療法も有望です。
主な副作用
抗がん剤は速増殖する正常細胞(毛根、骨髄、胃粘膜など)も攻撃するため、脱毛、消化器症状、吐き気、口内炎、血球減少などが起こります。副作用は個人差が大きく、時間とともに軽減することもあれば、悪化することもあります。
がんの再発
IV期肺がんは再発しやすく、化学療法は根治ではなく延命を目的とします。再発時には別の抗がん剤レジメンが検討されます。
その他の治療選択肢
がんが限定的で単一の病変のみの場合は外科手術が検討されます。症状が重い場合や局所的な制御が必要なときは放射線療法が有効です。また、近年は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬といった新しい薬剤療法も併用されるケースが増えています。
生活の質(QOL)への配慮
治療中は疼痛管理や栄養サポート、精神的ケアが重要です。医師・看護師・ソーシャルワーカーと連携し、患者さん自身の希望や価値観に合わせた治療計画を立てましょう。
