神経芽細胞腫の治療法と手順
神経芽細胞腫は未熟な神経細胞から発生する腫瘍で、乳幼児の腹部悪性腫瘍の中で最も頻度が高く、脳を除く小児の固形腫瘍の中でも最も一般的です。稀に自然消失することがあり、残存腫瘍が残っていても予後が良好になるケースがあります。
治療の基本方針
進行期の化学療法
進行期(ステージ3・4)の神経芽細胞腫には化学療法が中心となります。乳児期に化学療法と手術を組み合わせると予後が良好ですが、1歳以上の小児では生存率が低くなります。主に使用される薬剤はシスプラチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド、テニポシドです。
低・中間期の外科的切除
ステージ1・2の神経芽細胞腫では手術が第一選択です。手術の目的は診断の確定、腫瘍の全摘、外科的ステージングです。残存腫瘍がある場合は、術後補助療法として再手術が行われることもあります。
術前評価
手術前には詳細な病歴聴取と身体診察を行い、画像検査(CT、MRI、MIBGシンチグラフィー)や血液検査を徹底的に確認します。患者個別の検査(遺伝子解析や生化学的マーカー)も必要に応じて実施します。
外科的切除手技
腹部の神経芽細胞腫は、腹正中の経腹的切開で腫瘍を十分に露出させて摘出します。腫瘍が切除不能な場合は、診断目的でウェッジ生検を行います。
術後管理
大きな腹部手術後は一般的な術後管理を行い、特に血管損傷による出血や血栓症に注意します。必要に応じて集中治療室でのモニタリングや追加の化学療法・放射線療法を検討します。
