膵臓がんの治療法
治療の目的
可能であれば膵臓がんを根治することが理想ですが、早期に発見されることは稀です。そのため、がんの増大や転移を抑えること、あるいは症状緩和と生活の質の維持を主な目標とします。
手術
多くのケースで手術は適応外ですが、早期に診断された場合は腫瘍の切除が可能です。膵頭部がんに対しては「ウィップル手術(膵頭十二指腸切除術)」が行われ、膵頭部・小腸の一部・胆嚢・胆管の一部、必要に応じて胃の一部も切除します。術後は感染や出血、暫定的な糖尿病などのリスクがあり、回復まで数週間かかります。膵尾部がんの場合は膵体尾部切除術(膵切除術)を行い、脾臓が同時に摘出されることもあります。
放射線療法
高エネルギーの放射線ビームでがん細胞を死滅させます。手術後の補助療法として、外部照射装置や体内に埋め込む内部照射が用いられます。通常、週5回、6週間にわたり数分間の照射を行い、下痢、倦怠感、皮膚刺激、吐き気などの副作用がみられます。
化学療法
抗がん剤による全身治療で、放射線療法と併用されることが多いです。代表的な薬剤は静脈注射で投与するゲムシタビン、フルオロウラシル、カペシタビンなどで、吐き気や倦怠感といった副作用があります。
その他の治療法
分子標的薬(例:タルセバ、エルロチニブ)はがん細胞の増殖シグナルを遮断します。臨床試験では新薬やがんワクチンの開発が進められ、予後不良な患者が参加できる場合があります。
