放射線治療が下痢を引き起こす理由と対策
放射線が下痢を引き起こす理由
大腸や小腸は放射線に非常に敏感です。腹部や骨盤、直腸付近の腫瘍を治療する際には高線量の放射線が必要となり、腸が直接照射されやすくなります。その結果、腸粘膜が炎症を起こし、下痢が生じやすくなります。さらに、放射線量や腫瘍の大きさだけでなく、栄養状態が悪い、血圧が高いといった患者側の要因も下痢のリスクを高めます。
下痢を悪化させる食品
- 乳製品(牛乳、チーズなど)
- ナッツ・種子類
- 揚げ物
- 生の果物・乾燥果物、フルーツジュース
- 生野菜
- ペストリー類
- カフェイン飲料
- 辛い食品、アルコール、タバコ
- 大豆や乳成分を含む栄養補助食品(タンパク質・カロリーが不足している患者向け)
下痢症状を和らげるために摂るべき食品
- 魚類・鶏肉などの低脂肪たんぱく質
- バナナ
- アップルソース、アップルジュース
- 白いパン、パスタ
- 茹でたジャガイモや焼きジャガイモ
- 加熱した柔らかい野菜(例:にんじん、かぼちゃ)
- 十分な水分摂取(脱水防止のためにこまめに飲む)
下痢の影響を最小限に抑える方法
放射線技師は照射範囲をできるだけ狭く設定し、腸が受ける放射線量を減らす工夫を行います。また、患者の体位を調整して小腸が照射エリアに入りにくいようにすることで、下痢のリスクを低減できます。
症状の持続期間
放射線治療終了後も、数週間にわたって下痢が続くことがあります。その間は医師の指示に従い、下痢止め薬を継続して服用し、上記の食事指導を守ることが重要です。
