核医学とは何か?放射性物質を活用した診断と治療
核医学の概要
核医学は放射性物質を利用して体内の状態を画像化し、診断や治療に役立てる医療分野です。放射性原子は不安定な状態でエネルギーを放出し、そのエネルギーを検出して体内の機能や異常を把握します。
特徴
核医学の画像診断は主に3つの要素で構成されます。放射性薬剤、検出装置(カメラ)、そしてコンピュータです。放射性薬剤を対象部位に投与し、カメラが放出されたエネルギーを撮影、コンピュータが画像に再構成します。
機能
核医学は化学・物理・医学・数学・情報技術が融合した高度な分野です。X線やMRI が解剖学的構造を映し出すのに対し、核医学は放射性薬剤が示す代謝や血流などの機能情報も取得できます。そのため、手術による探索なしに腫瘍、動脈瘤、血液疾患、心血管疾患、骨疾患などの診断や治療に活用されます。
種類
核医学の画像法は大きく2つに分かれます。PET(陽電子放出断層撮影)は半減期の短い放射性薬剤を使用し、詳細な3次元画像を取得します。一方、SPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)は比較的長寿命の薬剤を用い、画像の細部はPETほど鮮明でありませんが、十分な情報が得られます。PET は装置が高価で施設が限られるのに対し、SPECT は比較的安価で広く利用されています。
留意点
核医学は自然界に存在する放射線を利用していますが、被ばくリスクは極めて低く、長期的な副作用は報告されていません。まれにアレルギー反応が起こることがありますので、既往歴や家族歴は医師に伝えてください。また、妊娠の可能性がある方や授乳中の方は検査を受けないよう注意が必要です。
