メルケル細胞がんの治療法
メルケル細胞がん(MCC)は、主に頭部や頸部に発生する皮膚がんです。表皮性と神経内分泌性の両方の特徴を持つため、起源ははっきりしていませんが、分化能の高い多能性細胞または神経堤細胞が関与していると考えられています。主な原因は紫外線(特にUV-B)とヒ素中毒です。
治療の流れ
ステップ1:臨床ステージに応じた治療方針の決定
メルケル細胞がんは再発や局所浸潤、転移のリスクが高い侵攻性腫瘍です。治療選択肢としては手術、放射線療法、化学療法があります。
ステップ2:外科的切除
多くの場合、外科的切除が第一選択となります。腫瘍は周囲の正常皮膚を2〜3 cm確保して切除し、再発リスクを低減させます。十分なマージンが確保できない場合でも、無腫瘍マージンは予後に最も重要な要素です。
ステップ3:顔面の小病変に対するモーズ顕微鏡手術
顔面など美容的に重要な部位の小さな病変にはモーズ顕微鏡手術が有効です。手術後に放射線療法を併用し、皮膚の保存と局所制御を図ります。
ステップ4:放射線療法の実施
手術が困難、またはマージンが不十分な場合は放射線療法が主たる治療となります。術後の補助としても頻繁に用いられ、通常は45〜60 Gyを手術部位と局所リンパ節領域に照射します。
ステップ5:進行例に対する化学療法
進行したメルケル細胞がんには化学療法を行います。一定の奏効は期待できますが、完全奏効は稀です。
