胃の異常粘膜とは?
胃の粘膜に異常が見られるとは、粘膜の外観・構造・機能が通常と異なる状態を指します。これらは様々な基礎疾患のサインであり、場合によっては重大な病態を示すことがあります。
1. 胃炎(ガストリティス)
胃粘膜の炎症で、ヘリコバクター・ピロリ感染、過度のアルコール摂取、特定の薬剤、自己免疫疾患などが原因となります。赤み、腫脹、びらん、潰瘍などの変化が見られます。
2. 消化性潰瘍
胃や十二指腸の粘膜にできる開放性の潰瘍です。粘膜保護因子(粘液・重炭酸塩)と攻撃因子(胃酸・消化酵素)のバランスが崩れることで発生し、粘膜の破裂やびらんとして現れます。
3. 胃萎縮(ガストリックアトロフィー)
胃粘膜の腺が減少・細くなる状態で、慢性胃炎や自己免疫性貧血などと関連します。酸分泌が低下し、栄養吸収が障害されます。
4. 腸上皮化生
胃粘膜の細胞が小腸に似た細胞に置き換わる状態です。慢性胃炎と関連し、胃がんリスクが高まります。杯状細胞や吸収細胞が粘膜内に認められます。
5. 異形成
胃粘膜細胞の異常な増殖・形態変化で、軽度から高度まであり、胃がん発生リスクの上昇を示すことがあります。細胞サイズ・形状・配列の異常や分化の喪失が特徴です。
6. 胃がん
胃に発生する悪性腫瘍で、世界的に頻度の高いがんです。慢性胃炎、萎縮、腸上皮化生、異形成といった前癌状態から発生することがあります。潰瘍、腫瘤、粘膜の色・質感変化などが観察されます。
これらの異常は上部消化管内視鏡検査で確認されることが多く、必要に応じて組織を採取し(生検)、病理診断を行います。
