喉がんとは
喉がんは、喉(咽頭や声帯)にある細胞が異常に増殖し、腫瘍(腫瘤)を形成することで発生します。腫瘍は周囲の組織や他の臓器へ転移することもあります。喉がんは、声帯がん、喉頭がん、咽頭がん、声門がんなど呼び方が複数ありますが、ほとんどは声帯に始まります。
喉頭は大きく次の3部位に分かれます。
・上声門(Supraglottis):声帯の上部
・下声門(Subglottis):声帯と気管の間の下部
・声門(Glottis):声帯そのものがある中部
がんはこれらの部位のいずれか、あるいは複数に広がります。
喉がんの治療法
主な治療法は手術、放射線療法、化学療法です。治療の選択は腫瘍の種類・ステージ・部位、患者さんの全身状態や希望を総合的に判断して決められます。
手術
早期の小さな腫瘍は局所切除で治すことが可能です。進行した腫瘍でも、腫瘍の範囲や位置に応じて部分切除や全切除が行われます。
放射線療法
イオン化放射線を用いてがん細胞を破壊し、腫瘍を縮小させます。外部照射(体外からビームを照射)と内部照射(放射性物質を腫瘍近くに直接埋め込む)の2種類があり、米国国立がん研究所(NCI)によると、ほとんどの患者は外部照射を受けます。
化学療法
抗がん剤は静脈注射や筋肉注射、経口投与で体内に取り込まれ、血流を通じてがん細胞を死滅させます。転移が広範囲に及んだ場合や、放射線・手術が適用できないときに併用されます。
主な副作用と対策
放射線療法の副作用
照射部位や線量により、疲労感、皮膚の変化、口・喉の乾燥・炎症などが起こります。内部照射の場合は体内に放射性物質が残ることへの不安がありますが、時間が経てば安全レベルに低下します。
化学療法の副作用
抗がん剤はがん細胞だけでなく正常細胞も攻撃するため、吐き気、嘔吐、下痢、脱毛、皮膚乾燥、免疫低下、疲労、骨髄抑制などが現れます。副作用の程度は個人差が大きく、医師と相談しながら緩和策を講じます。
手術後の副作用
声帯の一部または全部を切除した場合、発声が困難になることがあります。部分喉頭切除後は音声療法で回復を目指し、全喉頭切除後は人工声帯や補助装置で会話が可能です。また、瘢痕や変形、嚥下障害が起こることがありますが、外科医はできるだけ機能温存を心がけます。
治療に関する疑問や不安は必ず主治医に相談し、適切な情報共有を行うことが治療成功の鍵となります。
