コロンビア大学の神経学者スコット・スモール氏によれば、25歳を過ぎたあたりから記憶力は徐々に衰え始めます。加齢に伴い脳の重要部位が縮小し、記憶を呼び起こす回路が複雑になるため、名前や数字、約束事、事実、次にやるべきことなどが思い出しにくくなることがあります。幸い、記憶力を高めるシンプルな方法は数多く存在します。ここでは、実践しやすい7つのテクニックをご紹介します。
1. ざっくり読んでから詳細読む
重要な情報を読む前に、まず全体をざっと目を通し、キーワードや疑問点を3~4個メモします。その後本文を読むと、先に意識したポイントに注意が向きやすくなります。数時間後にメモを見返し、そこを手がかりに内容を思い出すと、記憶が定着しやすくなります。
2. 落書きで視覚化する
視覚的刺激は集中力と記憶保持を高めます。覚えたい対象を絵に描き、重要な部分は明るい色で強調しましょう。たとえば、乗る電車と出発時刻を時計と一緒に描けば、後から電車の時刻を思い出す代わりに、その落書きを思い浮かべるだけで情報が呼び起こせます。
3. ロキ法(場所法)
世界記憶選手権の選手は、カードの順序を「ロキ法」で覚えます。カードを3枚ずつ区切り、人物・行動・物体のイメージに変換し、よく知っているルート(自宅から職場までなど)の特定の場所に結び付けます。ルートをたどることで、カードの並びを思い出すことができます。
4. 韻を利用する
リズムや韻は記憶を助けます。たとえば「Thirty days hath September」は各月の日数を覚える定番のリズムです。自分で覚えにくい情報に合わせた短い詩やジングルを作れば、テスト勉強にも効果的です。
5. 寝る前に復習する
覚えたいことを書き出し、就寝前に声に出して読むと記憶が強化されます。ハーバード医科大学の研究(『Scientific American』掲載)でも、睡眠が記憶の定着を「オーケストラのように」調整することが示されています。
6. 意図的に気をそらす
思い出したい情報がすぐに出てこないとき、無理に思い出そうとすると逆に記憶がブロックされます。その場合は別の作業で意識を転換し、リラックスさせましょう。ストレスが緩和されると、記憶は自然に浮かび上がります。
7. チャンク化する
情報を小さな「チャンク」に分割すると覚えやすくなります。電話番号を一度に全部覚えようとせず、3桁ずつ区切って覚えるといった具合です。長い数字や難しい綴り、リスト項目の暗記に有効です。
