脳の機能をざっくり解説
脳は生命維持に欠かせない基本機能から、喜びや怒りといった感情、そして共感や思いやりといった高度な感情までを司る、極めて複雑な臓器です。本稿では、各部位の位置と主な機能を中心に、脳の主要構造を分かりやすく紹介します。
脳幹
脳幹は中脳、橋(pons)、延髄(medulla oblongata)から構成され、脳と脊髄をつなぐ最も原始的な部分です。呼吸、心拍数、血圧、覚醒状態といった生命維持機能を制御します。重大な損傷は致命的になることが多いです。
小脳
小脳は脳幹のすぐ上に位置し、歩行や走行、座位・立位などの随意運動を調整します。また、バランスや筋緊張の維持にも関与しており、損傷すると平衡感覚が失われます。
側頭葉
側頭葉は頭部の側面、耳の上にあり、小脳と前頭葉の間に位置します。聴覚の処理や新しい記憶の形成・取得、視覚情報の一部の認識を担います。アルツハイマー病などの記憶障害は、主に側頭葉から始まります。
後頭葉
後頭葉は脳の後部にあり、視覚情報の処理が主な役割です。色や形の認識、対象物の識別などを行い、右側の後頭葉が損傷すると複雑な視覚幻覚が現れることがあります。
頭頂葉
頭頂葉は脳の上部後方に位置し、触覚の認知(温度や質感の判断)や細かな運動操作、目的志向的な動作を統合します。損傷すると、服を着替える、食事を用意するといった日常生活動作が困難になることがあります。
前頭葉
前頭葉は脳の前部上部にあり、人間に特有の大きさを持ちます。自己と環境の認識、自己認識、判断、行動抑制、感情のコントロール、表出言語、習慣の記憶など多彩な機能を司ります。前頭葉が損傷すると、衝動的で感情的に不適切な行動や、社会的規範に従えなくなることがあります。
