共食い病(クルー病)の症状と進行
クルー病(共食い病、笑い病)は、極めて稀な致死性の脳疾患で、1950年代にニューギニアのフォレ族を研究していた人類学者が最初に報告しました。米国国立衛生研究所(NIH)によれば、クルー病はプリオン疾患と呼ばれる「伝染性海綿状脳症」の一種です。
感染経路
- 感染した人の組織や臓器を食べること(カニバリズム)が主な感染手段とされていますが、感染者の開放創に触れるだけでも感染する可能性があります。
第1期(歩行期)
- この段階では全身の協調運動が徐々に低下し、足や手の不安定さ、ふらつき、震え、構音障害、眼球の痙攣などが見られます。症状は足から手へと上方へと進行します。
第2期(座位期)
- 歩行が困難になり、支えがなければ立てなくなります。失調、激しい筋肉の痙攣に加えて、抑うつ、無意識の笑い、認知機能の低下といった精神症状が現れます。
第3期(末期)
- 最終段階では座っていることすら支えが必要となり、排尿・排便失禁、嚥下困難が起こります。最終的に昏睡状態に陥り、死に至ります。
症状の進行と予後
- クルー病の潜伏期間は非常に長く、感染後何年も、場合によっては数十年後に初めて症状が出ます。現在、根本的な治療法は見つかっていません。症状が現れ始めると、通常6〜12か月で死亡します。
