連鎖球菌感染は脳に影響を与えることがありますか?
脳に影響する稀な合併症
連鎖球菌による喉の炎症(いわゆる「連鎖球菌性咽頭炎」)は通常は軽症ですが、適切に治療しないと稀に全身性の炎症性疾患であるリウマチ熱を引き起こすことがあります。リウマチ熱は関節や心臓だけでなく、脳にも炎症を及ぼすことがあります。
シデンハム舞踏症(Sydenham's chorea)とPANDAS
リウマチ熱が脳に及ぶと「シデンハム舞踏症」や「小児自己免疫性神経精神障害(PANDAS)」として現れます。シデンハム舞踏症は主に子どもや若年成人に見られ、以下のような症状が現れます。
- 急激な不随意運動(舞踏)
- 協調運動やバランス感覚の低下
- 言語障害(言葉がはっきりしない)
- 情緒不安定、イライラ感
- 不安やうつ症状
- 強迫性行動
- 注意欠陥・多動性障害(ADHD)様の症状
治療と予後
シデンハム舞踏症の治療は、運動を抑える薬剤と情緒・行動症状を管理する薬剤を組み合わせます。重症例では入院が必要になることもありますが、ほとんどの患者は数か月以内に症状が改善し、完全に回復します。稀に症状が残ったり再発することがあります。
予防の重要性
連鎖球菌性咽頭炎は通常は軽症で済みますが、早期に診断し適切な抗生物質で治療することで、リウマチ熱やシデンハム舞踏症といった重篤な合併症のリスクを大幅に減らすことができます。
