過食嘔吐症の危険性と合併症
摂食障害はすべて危険ですが、過食嘔吐症(bulimia nervosa)は、飢餓や極端な過食ほど注目されないことが多く、深刻な合併症が見過ごされがちです。女性が圧倒的に多いものの、男性も約10%を占めます。嘔吐や下剤使用による過食嘔吐症のリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。
脱水
嘔吐や下剤の使用は体内の水分を失わせ、急性のめまいや脱力感だけでなく、腎不全・心不全・脳障害・最悪の場合は死に至る可能性があります。
栄養失調
過食と嘔吐だけでなく、過度の食事制限も行われるため、栄養不足に陥ります。結果として重篤な呼吸器感染、心筋梗塞、失明に至ることもあります。
逆流性食道炎
頻繁な嘔吐により胃酸が食道に逆流し、食道や声帯の粘膜を傷つけ、最終的には食道がんや声帯がんのリスクが高まります。
虫歯・歯のエナメル質損傷
嘔吐時の胃酸が歯に付着し、エナメル質を侵食します。米国摂食障害協会の調査では、過食嘔吐症患者の約89%が虫歯や歯の腐食の兆候を示しています。
不妊
女性は月経不順や無月経を経験し、栄養不足やビタミン欠乏により妊娠が困難になることがあります。
うつ病・不安
過食嘔吐は多くの場合秘密裏に行われ、恥や罪悪感を伴います。これが不安やうつを悪化させ、さらに嘔吐エピソードを引き起こすという悪循環に陥ります。
