ストレプトマイシンの薬理効果と臨床的使用

ストレプトマイシンは、土壌に生息する放線菌(Streptomyces)から抽出された強力な抗生物質で、主にグラム陰性菌による重篤な感染症に用いられます。1944年にStreptomyces griseusから純粋化された製剤が初めてヒトに投与され、結核患者の回復に成功したことでその有用性が確立されました。

用途

  • 結核、心内膜炎・心室炎、ハンセン病、ペスト、ウサギ熱(ツラレミア)、牛膿胸症(ブルセラ症)などの重篤な細菌感染症の治療に使用されます。

  • 性病である肉腫性潰瘍(Granuloma inguinale)や硬性下疳(Chancroid)の治療にも適応があります。

  • 大腸菌(E. coli)、インフルエンザ菌(H. influenzae)、クレブシエラ肺炎菌(Klebsiella pneumoniae)や一部の連鎖球菌(Streptococcus)株による感染にも有効です。

副作用

  • 胎盤を通過し、子どもの聴覚障害を引き起こす可能性があります。長期使用による真菌・細菌の二次感染、低血圧、眠気、頭痛、発熱、筋肉麻痺、皮疹、嘔吐、好酸球増加、貧血、関節痛、筋力低下、振戦、前庭障害、腎機能障害、呼吸困難などが報告されています。

投与量

  • 日1回投与の場合、最大1 gを筋肉内注射します。週2〜3回投与の場合は、1回あたり最大1.5 gが推奨されます。

耐性対策

  • 長期使用により耐性菌が出現しやすいため、イソニアジド、エタンブトール、アミノサリチル酸などと併用し、耐性の発生を抑制します。

注意点

  • ストレプトマイシンは重篤な細菌感染に限定して使用すべきで、ウイルスや他の非細菌性疾患には効果がありません。医師の管理下でのみ使用し、長期使用による重篤な副作用や二次感染に注意が必要です。

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