アルコール摂取の身体的影響
アルコール代謝
アルコールは他の食物や飲料とは異なり、消化されずに直接血流に入ります。摂取されたアルコールの約20%は胃から直接血液に吸収され、残りの80%は小腸で吸収されます。体内の水分に溶けて全身へ運ばれるため、水分が多い臓器、特に脳が影響を受けやすくなります。男性は筋肉量が多く水分が相対的に少ないため、同量のアルコールでも女性の方が血中濃度が高くなりやすく、影響が大きく出やすいです。
精神的影響
アルコールは中枢神経系を抑制し、判断力や思考速度を低下させます。その結果、衝動的な行動や不適切な判断、反応時間の遅延、視覚障害、筋力低下、記憶障害、言語障害(口ごもり)などが現れます。また、人格が変化し、後で後悔するような発言や行動を取ることがあります。
肝臓への影響
肝臓は体内の毒素を解毒する主要な臓器であり、アルコールの代謝も行います。少量のアルコールであれば問題ありませんが、過剰な摂取は低血糖、脂肪沈着、アルコール性肝炎、肝硬変などの重篤な疾患を引き起こす可能性があります。肝硬変は肝組織が繊維化し、最終的に肝機能が失われる致死的な状態です。
女性とアルコール
妊娠中の飲酒は胎児に先天性欠損や成長遅延、心臓疾患、行動障害などのリスクを高めます。また、流産のリスクも上昇します。さらに、女性はアルコール摂取により乳がんの罹患率が上がることが報告されています。
その他の身体的影響
アルコールは腸や膵臓にも影響を及ぼし、胃酸分泌の増加、胃潰瘍・胃炎のリスクを高めます。血流が筋肉に届きにくくなるため筋力低下や心拍不整が起こりやすく、免疫機能も低下して感染症にかかりやすくなります。長期的には糖尿病、脳障害、性機能障害、栄養失調などとも関連が指摘されています。
