アルコール依存症の見極め方
DSM‑IVでは、アルコール依存症を「繰り返し有害な結果が出ても飲酒を続ける状態」と定義しています。離脱症状、耐性、そして「飲酒を止められない強い衝動」も依存の特徴です。先史時代からアルコール乱用は問題とされてきましたが、近年はさらに多くの人がこの問題に直面しています。研究は進んでいるものの、問題を早期に見つけて適切な支援を受けることは容易ではありません。まずはアルコール依存のサインを知り、本人や大切な人が必要な助けを得られるようにしましょう。
診断の手順
-
CAGEテスト
以下の4つの質問を行います。
1. 飲酒量を減らす必要があると感じたことがありますか?
2. 飲酒について他人に指摘されるとイライラしますか?
3. 飲酒量に対して罪悪感を抱いたことがありますか?
4. 朝起きてすぐに「目を覚ますための一杯」を飲むことがありますか?(二日酔いを和らげる目的)
このうち2つ以上に「はい」と答えると、アルコール問題の可能性が高いと考えられます。 -
短縮版ミシガンアルコールスクリーニングテスト(SMAST)
以下の質問に「はい」または「いいえ」で答えます。5問以上に「はい」と答えると、依存の可能性が高いです。
1. 自分は普通の飲酒者だと思いますか?(いいえ)
2. 家族・友人・恋人など身近な人があなたの飲酒を心配していますか?(はい)
3. 飲酒について罪悪感を感じたことがありますか?(はい)
4. 周囲の人はあなたが普通の飲酒者だと考えていますか?(いいえ)
5. 飲酒をやめたいと思ったとき、すぐに止められますか?(いいえ)
6. AA(アルコホーリクス・アノニマス)のミーティングに参加したことがありますか?(はい)
7. 飲酒が原因で大切な人と問題が起きたことがありますか?(はい)
8. 飲酒が原因で職場でトラブルになったことがありますか?(はい)
9. 飲酒のために2日以上連続で仕事や家族の義務を放棄したことがありますか?(はい)
10. 飲酒に関して誰かに助けを求めたことがありますか?(はい)
11. 飲酒で入院したことがありますか?(はい)
12. 飲酒運転で逮捕されたことがありますか?(はい)
13. 酔っ払って短時間でも逮捕されたことがありますか?(はい) -
問題の認識
上記のテストは正直に回答してもらうことが前提です。飲酒により社会的・レクリエーション・仕事上の義務を無視している様子や、何度もやめようとして失敗する様子を観察しましょう。
-
過度・継続的な飲酒の確認
長期間にわたり大量の酒を飲み続けているか、飲酒が自分や他の健康問題を悪化させると分かっていながら続けているかをチェックします。
-
耐性と離脱症状の有無
同じ酔い具合を得るために酒量が増えている、飲酒をやめたときに震え、発汗、吐き気、不安などの離脱症状が出るかを確認します。また、飲酒や回復に時間を多く費やしている場合も要注意です。
-
ブラックアウト(記憶喪失)の有無
酔っている間は覚えているが、後で出来事を思い出せない「ブラックアウト」は依存の強いサインです。会話や外出はできても、後で詳細を語れない場合は注意が必要です。
-
その他の診断テスト
下部の「テスト」リンク(リソース参照)から、本人や家族向けの追加診断ツールを利用できます。
-
家族向けチェックリスト
「家族向け」リンク(リソース参照)では、非飲酒者がパートナーや親族の飲酒問題を評価できるテストが提供されています。
