薬物乱用がもたらす心理的影響
脳への影響
薬物乱用は、脳が受け取る情報処理を乱します。一部の薬物は脳内の神経伝達物質と似た働きをし、他の薬物は自然な神経伝達物質の過剰産生を促し、神経細胞間の通信が混乱します。過剰刺激により快感が増幅され、初回の使用で得られた陶酔感を再現しようと、アルコールや薬物の使用が繰り返されます。快感が失われると離脱が起こり、依存が形成され、脳の機能そのものが変化します。
短期的な影響
急性の薬物乱用は判断力の低下、口臭、知覚の変容、視覚・聴覚の歪みなどを引き起こします(米国国立薬物乱用研究所)。個人差が大きく、同じ薬物でも反応は異なります。刺激剤や幻覚剤の単回使用でカタトニック症候群が起こり、ユーザーは無方向性・無言状態になることがあります。幻覚剤は使用回数が増えると耐性がつき、用量が増大します。薬物の種類により心理的影響は異なり、例としてメタンフェタミンは中枢神経を刺激し、ドーパミン伝達を乱します。その結果、パニック、怒り、視覚幻覚、殺人・自殺念慮といった統合失調症様症状が現れることがあります。
長期的な影響
長期的な薬物使用はうつ、不安、対人スキルの低下、逸脱した仲間集団への関与などを招きます(emedicinehealth.com)。薬物乱用は抑制を減少させ、犯罪行為やリスクの高い行動を誘発し、精神状態の悪化につながります。精神疾患を抱える人が薬物に手を出すケースもありますが、逆に薬物乱用が反社会的人格障害、躁状態、統合失調症などの精神疾患を引き起こす証拠もあります(National Drug Intelligence Center)。
