湿性黄斑変性の治療

湿性黄斑変性は主に50歳以上の成人に発症します。黄斑は中心視力を担う眼の部位で、加齢に伴い機能が低下し、視界がぼやけたり中心に暗点が生じたりします。異常血管が増殖し、液体が黄斑下にたまることで「湿性」黄斑変性となり、視力低下が急速に進行します。

症状

  • 直線が波状に見えるなど視覚の歪み
  • 中心視力の低下、色彩感覚の減衰
  • 目に見える暗点(中心暗点)
  • 脳と黄斑間の情報伝達不全による幻覚的な視覚

治療法

湿性黄斑変性の治療は病勢の進行を遅らせることが目的で、完治や既存の損傷を完全に回復させるものはほとんどありません。主な治療法は以下の通りです。

  • レーザー光凝固療法:高出力レーザーで異常血管を破壊しますが、中心部に血管がある場合や広範囲の損傷がある場合は適用できません。
  • 光線力学療法(PDT):光感受性薬剤(ベレポルフィン)を静脈注射し、低出力レーザーで活性化させて異常血管を閉塞します。中心黄斑や漿液部に血管があるケースで安全に使用できます。
  • 黄斑位置転換手術:外科的に網膜を剥離し、黄斑中心窩(漿液部)を移動させて異常血管から遠ざけ、レーザーや切除で除去します。視力低下の進行を防ぎ、稀に視力改善が期待できます。
  • 抗血管内皮細胞増殖因子(抗VEGF)注射:アバスチン(ベバシズマブ)やエイヤス(ラニビズマブ)などを眼内に4週間ごとに注射し、異常血管の増殖を抑制します。現在最も一般的で効果的な治療です。
  • 光学的デバイスの埋め込み:高度進行例では、眼内に小型望遠鏡を埋め込み、拡大視覚を提供する方法があります。

代替医療

ブルーベリー、銀杏、サメ軟骨などのサプリメントが試みられていますが、効果を裏付ける科学的根拠は乏しいです。薬剤との相互作用のリスクもあるため、使用前に必ず医師に相談してください。

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