網膜虚血性神経障害の治療と管理

虚血性神経障害は、視神経への血流が不足することで起こる眼疾患で、主に中高年に発症します。突然の視力低下を伴い、片眼だけでなく徐々に両眼へ進行することがあります。本稿では、原因、予防、治療、リハビリテーション、予後について解説します。

原因

網膜に影響する虚血性神経障害の中で最も一般的なのは非動脈性虚血性視神経症(NAION)です。患者の約10%は45歳未満で、残りの90%は45歳以上です。男女差はなく、視神経を供給する動脈の血流障害が主因です。血流低下により視神経への酸素供給が不足し、視力障害が起こります。多くの場合、損傷は永久的です。

予防

完全に予防する方法は確立されていませんが、夜間の血圧低下が視力低下に関与していると考えられています。そのため、血圧管理や禁煙、必要に応じた降圧薬の使用がリスク低減に役立つ可能性があります。

治療法

現在、根本的な治療法は限られています。片眼に発症した場合、低用量のアスピリン(ベビーアスピリン)を服用することで、もう一方の眼への発症リスクを減らすことが期待されています。また、眼圧を下げて視神経への血流を改善する薬剤が処方されることがあります。稀に、巨細胞性動脈炎(GCA)が原因の場合はステロイド療法が行われます。

低視力リハビリテーション

視力低下が永久的であることが多いため、視覚補助具によるリハビリが重要です。拡大鏡、偏光サングラス、対照強化フィルター、閉回路テレビ(CCTV)システムなどが使用され、拡大、コントラスト向上、まぶしさ抑制、視野拡大を支援します。

予後

片眼に虚血性神経障害が起きた患者の20〜25%は3年以内にもう一方の眼にも同様の障害が現れます。一方で、約40%の患者は初期の視力低下後にある程度の視力回復が見られることがあります。

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