色覚障害の概要と対策
色覚障害(色盲)は、視覚が特定の色やすべての色を正確に認識できなくなる疾患です。米国では約3万3千人に1人の割合で発症しています。視網膜や眼球内部の機能不全が主な原因です。
種類
- 全色盲(アクロマトプシア)
最も稀なタイプで、白黒のグレースケールしか見えず、光に対する過敏症を伴うことがあります。 - 赤緑色盲
最も一般的なタイプで、赤や緑の色は他の色と対比させたときにのみ識別できます。 - 青色盲
黄色や青色が識別しにくくなります。
原因
- 遺伝的要因が最も多く、特にX染色体に関連した遺伝子異常が原因です。
- 慢性アルコール依存症、肝疾患、糖尿病、緑内障、多発性硬化症、網膜色素変性症などの疾患でも二次的に発症します。
- 脳卒中や外傷による眼の損傷、加齢、肥料や一酸化炭素、鉛を含む化学物質などの毒素もリスク要因です。
- 高血圧治療薬、抗生物質、精神・神経系の薬剤、バルビツ酸系薬剤なども色覚異常を引き起こすことがあります。
遺伝の関与
- 色覚障害は男性に多く見られますが、遺伝子は主に女性が保因者となります。
- 保因者の女性が男性に遺伝すると、男性は50%の確率で色覚障害を発症します。
- 保因者の男性は娘に遺伝子を伝え、娘は息子に50%の確率で障害を受け継がせます。
診断
- ティトマスII視覚センターパーペクションテストは、赤緑色盲を測定する標準的な検査です。
- アメリカン・オプティカル/ハーディ・ランド・リッターテストや石原テスト(Ishihara)も広く用いられ、色板上の数字や図形を識別させます。
注意点・対策
- 遺伝性の色覚障害は根本的な治療法がありませんが、交通標識や信号の形状など、学習した補助情報で日常生活に支障は少なくなります。
- 疾患や薬剤による二次的な色覚障害は、原因が改善すれば症状が軽減または回復することがあります。
- 消防士や一部の医療職、交通業務など、安全性が求められる職種では色覚障害が就業制限になることがあります。
