脱水が動悸を引き起こす仕組みと対処法
脱水状態になると血液量が減少し、心臓は血液を循環させるために通常以上に働かなければなりません。その結果、心拍が速くなり、動悸(palpitations)として感じられることがあります。
体内の水分が減ると、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質の濃度バランスが崩れます。これらのミネラルは心筋の電気的活動を調整し、リズムを保つ役割を担っています。バランスが乱れると、不規則な拍動や強い拍動が起こりやすくなります。
一過性の動悸は多くの場合問題ありませんが、以下の症状がある場合はすぐに医療機関を受診してください。
- 息切れ
- 胸の痛みや圧迫感
- 失神
重度の脱水は緊急事態です。次のような症状が見られたら速やかに医療機関へ連絡しましょう。
- 尿量が著しく減少している
- 激しい筋肉の痙攣
- 失神エピソード
- 意識混濁や錯乱
- めまい、極度の疲労、脱力感
- 血液や粘液を伴う持続的な嘔吐・下痢
脱水を防ぐために
脱水による動悸を防ぐ最も簡単な方法は、適切に水分を摂取することです。一般的には、1日8オンス(約240ml)の水を8杯、すなわち約2リットルを目安に飲むか、尿が淡い黄色になる程度の水分量を保つと良いとされています。気候、運動量、健康状態、服用中の薬などにより個人差があります。
特に以下の状況では水分補給に注意が必要です。
- 嘔吐や下痢が続くとき
- 発熱があるとき
- 高温環境や激しい運動をしているとき
- 糖尿病や利尿剤を使用しているとき
過剰なカフェインやアルコールの摂取は利尿作用で水分が失われやすくなるため、控えると効果的です。
動悸が起きたときの対処法
動悸だけで他に症状がなければ、次のような簡単な方法で落ち着かせることができます。
- 片手を腹部に当て、鼻からゆっくり深呼吸し、口は閉じたまま鼻で優しく息を吐く。
- 口を閉じて鼻をつまみ、鼻から力強く息を吐き出す。
- 顔を冷水で洗うか、短時間冷たい水に顔を浸す。
胸の痛みや息苦しさ、意識消失を伴う場合は、直ちに医師の診察が必要です。血液検査、心電図(ECG)、電解質パネルなどで原因を特定します。
脱水からの回復方法
再水分補給は、一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ頻繁に飲むことがポイントです。水分が多く含まれる食材(ベリー類、スイカ、スープ、アイスクリームなど)も有効です。
嘔吐や下痢が続く場合は、塩分とブドウ糖がバランスよく配合された経口補水液(ORS)を利用すると効果的です。市販で手に入ります。
重度の脱水では、入院して点滴による静脈内輸液が必要になることがあります。これにより循環血液量が回復し、電解質バランスが正常化します。
適切な水分管理は、脱水性の動悸を防ぐ最も効果的な対策です。万が一動悸が起きた場合は、速やかに水分を補給し、根本原因に対処しましょう。
