影響
体はセロトニンが低い状態を、コレステロールが高い、喫煙と同等のストレスとみなし、免疫系が活性化します。この免疫反応が動脈に白血球を集め、白血球が血中のLDL(悪玉)コレステロールを取り込むと、白血球が硬くなり動脈壁が硬化します。これが動脈硬化、すなわち心臓病の主な原因です。
歴史
セロトニンが低いと鬱病や敵意が高まることは広く知られていますが、同時にストレスが心臓病のリスク因子であることも認識されています。21世紀に入り、研究者は「低セロトニン=敵意↑=ストレス反応↑」という連鎖が心臓病の根本原因の一つであると考えるようになりました。
意義
今後の研究でこの関係が確固たるものとなれば、セロトニンを増やすことが心臓病や脳卒中の予防策に加えられる可能性があります。心臓病は米国の死亡原因の第一位、脳卒中は第三位であり、いずれも生活の質を著しく低下させます。新たな治療オプションは、リスクのある個人に最適な生活習慣や医療プランを見つけやすくします。
注意点
たとえセロトニンと心臓病の関連が裏付けられても、セロトニンだけで全ての人のリスクが解消されるわけではありません。個々の体質や生活環境により影響の大きさは異なります。運動、栄養バランスの取れた食事、脂肪・糖分の過剰摂取回避、禁煙、適度な飲酒は引き続き基本です。
仮説・推測
低セロトニンはまず不健康な生活選択を促し、結果的に心臓病を招く可能性があります。しかし、セロトニンが低いことで免疫系が物理的に動脈に影響を与えるという事実は、単なる因果関係以上の意味を持ちます。
