骨に対する放射線療法の影響

放射線療法(ラジオセラピー)は、高エネルギーX線を利用してがん細胞の増殖を抑える治療法です。主に外部照射が用いられ、体外の放射線装置からがん部位へ正確にビームを照射します。

骨の構造

骨は大きく分けて、成長しないミネラル骨と、骨髄が存在し血球を産生する成長領域から構成されています。骨の中心部にはコンパクト骨(骨幹、または骨幹部)があり、その内部に骨髄腔が走ります。骨端部(エピフィシス)は海綿骨で構成され、外側を薄いコンパクト骨が覆っています。

放射線療法が骨に及ぼす影響

  • ミネラル骨自体は放射線に対して比較的耐性があり、環境や作業上の放射線レベルで損傷することはほとんどありません。
  • 最も影響を受けやすいのは、血球を産生する活性骨髄です。放射線は骨髄内の造血幹細胞を障害し、血球形成に支障を来す可能性があります。
  • 骨形成細胞(骨芽細胞)や骨吸収細胞(破骨細胞)も放射線の影響を受けやすく、特に成長期の子どもの骨や骨折後の治癒過程にある骨では軟骨が損傷しやすくなります。
  • 骨芽細胞が減少すると、骨密度が低下し、乳がんの放射線治療を受けた女性は椎骨骨折リスクが上昇します。また、腹部に放射線を照射した患者は股関節や骨盤骨折のリスクが高まります。

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