ESBL(拡張スペクトラムβ-ラクタマーゼ)対策プロトコル:リスク特定・隔離・予防
拡張スペクトラムβ-ラクタマーゼ(ESBL)の出現は、抗菌薬耐性を持つ細菌が増加し、病院や長期介護施設で大きな問題となっています。ESBL産生菌は尿路・腸管感染や創傷感染を引き起こし、治療選択肢が限られるため、適切なクリーニングと管理が不可欠です。
リスク要因の特定
感染症管理ジャーナルに掲載された集中治療室(ICU)患者を対象とした研究では、60歳以上や最近の抗菌薬使用がESBL産生菌感染のリスク要因として特定されました。入院時にこれらのリスク要因をスクリーニングし、症状が現れた場合は診断を待たずに即座に治療を開始することが推奨されています。
隔離
マウント・ニッタニー医療センターでは、ESBL陽性患者を可能な限り個室に隔離し、部屋への物品持ち込みや来訪者の管理を徹底しています。この厳格な隔離措置は、細菌の拡散防止と病院清掃の重要な要素として位置付けられています。
予防
手指衛生は依然として基本ですが、ジョン・ホプキンス・メディシンの報告によれば、手洗いだけではESBLの拡大を防げません。入院患者全員のスクリーニングと、医療スタッフによる適切な感染対策の徹底が予防に有効です。
以上のプロトコルを実施することで、ESBL産生菌の拡散リスクを低減し、患者安全を確保することが期待されます。
