ヒトパルボウイルス(第5病)の概要と対策

多くの人がパルボウイルスと聞くと、犬の致死性ウイルスを思い浮かべますが、ヒトパルボウイルスは全く別物です。ヒトは動物からこのウイルスを感染させられませんし、動物もヒトから感染しません。

定義

ヒトパルボウイルスは「第5病(いわゆる紅斑熱)」とも呼ばれ、B19型ウイルスが原因です。

症状

主に子どもに見られ、顔面の紅潮や体幹・四肢に赤い発疹が現れます。発疹はかゆみを伴うこともあり、同時に微熱が出ます。発疹が出る前は倦怠感や風邪様症状がみられることがあります。発疹は通常7〜10日で消失します。成人が感染した場合は発疹が出ないこともあり、関節痛や腫れが数週間続くことがあります。

感染経路

ヒトパルボウイルスは唾液や鼻汁などの呼吸器分泌物に含まれ、これらに接触することで広がります。発疹が出る前の初期段階で特に感染力が高く、発疹が出た後は感染力が低下します。成人の約50%が子どもの頃に感染し、再感染はほとんど起こりません。感染した成人の約20%が症状を呈します。

回復と予防

健康な人にとっては軽症で済み、熱や痛みは対症療法で管理できます。鎌状赤血球症や慢性貧血、臓器移植後の患者、HIV感染者など免疫が低下している人が感染すると重症化し、入院や輸血が必要になることがあります。発疹が出た時点で感染力は低下するため、特別な隔離は不要です。手洗いを頻繁に行うことが最も効果的な予防策です。

妊婦と第5病

第5病は妊婦や胎児に大きなリスクをもたらすことは稀です。疾患と知的障害や先天性異常との関連は確認されていません。米CDCによると、B19に感染した妊婦の約5%が流産しますが、これは胎児の重度貧血が原因と考えられています。

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