脳マラリアの治療法は?

脳マラリアは、マラリア原虫プラスモジウム・ファルシパルムに感染した患者に起こる急性の脳疾患です。症状は急速に進行し、放置すれば1〜3日で致命的になることがあります。治療は寄生虫を除去する薬剤と、症状を管理する対症療法の両方が必要です。

脳マラリアとは

プラスモジウム・ファルシパルムに感染した赤血球が脳へ酸素や栄養を供給する細小血管に詰まり、血流が阻害されます。その結果、脳組織が酸欠状態に陥り、徐々に壊死します。症状としては、発熱、頭痛、嘔吐、下痢などのマラリア典型症状に加え、反応のない昏睡状態、痙攣、頭蓋内圧上昇が見られます。

原虫感染の治療

昏睡状態に陥った場合、医師は速やかに寄生虫除去を行います。従来のクロロキンは耐性が疑われるため、代わりにキニーネが使用されます。また、2009年に米FDAが承認した新薬「コアルテム」(アーテミシン誘導体のアルテメテルと抗生物質のルメファンチンの合剤)も有効です。アルテメテルは速効性が高く、ルメファンチンが効果を持続させます。

痙攣症状の治療

痙攣が認められた場合、静脈内または直腸投与のジアゼパム(バリウム)や、筋肉注射のパラルデヒドなどの抗痙攣薬が使用されます。

昏睡時のサポート

昏睡中は体液管理、気道確保、体位変換、バイタルサインの連続モニタリングが必須です。血糖や血中ナトリウム濃度、尿量も監視し、危険な高熱が出た場合はスポンジ浴などで体温を下げます。

回復

適切に診断・治療が行われれば回復率は高く、昏睡は通常72時間以内に解消します。生存した患者の約90%が後遺症なく日常生活に戻れます。

感染症 - 関連記事