アスペルギル症の予防方法
アスペルギル症とは
アスペルギル症は、主に Aspergillus fumigatus や Aspergillus niger といった Aspergillus 属の真菌が原因で起こる感染症です。感染形態は、気管支樹に真菌が定着するアレルギー性気管支肺アスペルギル症、基礎肺疾患を持つ患者に起こる慢性壊死性アスペルギル症、免疫抑制状態の患者に見られる侵襲性アスペルギル症の3つに大別されます。
予防の基本方針
環境管理と医療施設での空気清浄、そしてリスクの高い患者に対する予防投与が重要です。
1. 粉塵管理と換気の徹底
建設現場やリフォーム作業、堆肥、穀物倉庫、枯葉や腐敗植物の山など、アスペルギルスが繁殖しやすい場所では、粉塵の抑制と十分な換気を行いましょう。併せて消毒、湿度・温度管理も有効です。
2. 医療施設での空気清浄
病院では層流空気(LAF)室や高効率微粒子空気(HEPA)フィルターを使用して、空気中の真菌レベルを低減します。LAF室は骨髄移植患者のアスペルギル症発症率を低下させ、HEPAフィルターは一次性アスペルギル症に対する唯一実証済みの対策です。
3. 吸入性アンホテリシンの予防投与
特にアスペルギルスにコロニー形成している肺移植患者には、吸入型アンホテリシンを予防的に投与します。
4. 抗真菌薬の予防的使用
高リスク患者には抗真菌薬を予防的に開始します。骨髄移植患者では経口フルコナゾールが最も頻繁に使用され、アスペルギルスに対しても効果が期待されます。
5. 経口イトラコナゾールの代替使用
溶液状の経口イトラコナゾールも代替として検討できます。侵襲性真菌感染の予防に有効とされています。
