急性炎症で起こる発熱と温熱のメカニズムとは?
急性炎症は、感染や外傷に対する体の自然な防御反応です。その一環として、患部が温かくなり、全身で熱が上がります。以下にそれぞれのメカニズムを解説します。
暖かさ(局所的な紅潮)
炎症が起こると、ヒスタミンやプロスタグランジンなどの炎症性メディエーターが血管を拡張させます。血管拡張により血流が増加し、患部が温かく赤くなります。この増加した血流は、免疫細胞、酸素、栄養素を迅速に届け、組織修復と病原体除去を促進します。
発熱(全身性の体温上昇)
炎症部位から放出されるサイトカイン(例:IL-1、TNF‑α)や、外部から侵入した細菌・ウイルスが産生する外因性熱原は、視床下部の体温調節中枢に働きかけます。視床下部は体温の「設定値」を上げ、体全体の温度を上昇させます。
体温が上がると、次のような防御効果が得られます。
- 多くの病原体は狭い温度範囲でしか増殖できないため、熱は増殖を抑制します。
- 白血球の走化性や食作用、酵素活性が高まり、免疫応答が強化されます。
暖かさと発熱は不快に感じることがありますが、感染制御や組織修復に不可欠な生体防御機構です。
