AVフィストラの開通性確認手順
AV(動静脈)フィストラは腎不全患者に透析を行うための血管アクセスです。通常、手首や肘近くに動脈と静脈を直接つなぐポートを作ります。透析装置はこのフィストラに接続し、腎臓が除去できない老廃物を血液から取り除きます。フィストラが閉塞しないように保つことは患者の健康維持に極めて重要です。看護スタッフは合併症の有無を観察し、患者には異常を示すサインの認識を教育します。病院ごとにAVフィストラの開通性を確認するプロトコルが定められています。
必要なもの
- 血圧測定用カフ(血圧計)
- 聴診器
- 点滴薬剤(ボリューム補充薬)
手順
- 術後の血圧基準確認
患者が手術室から搬送された際、担当外科医に許容できる収縮期血圧を確認します。その上で、フィストラの血流音(ブリュート)と触知できる脈動(スリル)を確認します。 - ブリュートとスリルの確認
最初の1時間は30分ごとに聴診器でブリュートを聴き、手でスリルを触診します。その後は医師の指示に従い1時間ごとに確認します。スリルは遠位部や中心静脈部で軽く触れることで脈動を把握します。 - フィストラの評価
最初の1時間は30分ごと、以降は指示通り1時間ごとに評価します。評価項目は温度、感覚、皮膚色、運動性の変化です。また、腫脹、切開部出血、毛細血管再充填の有無を確認し、遠位脈拍や変化を記録します。 - 開通性の維持
フィストラに生理食塩水や薬剤を点滴し、血流を確保します。これにより血栓形成を防ぎ、十分な血流を保ちます。 - 術後管理と安静
患者が退院できるまで、手術部位を高く保ち、患部を枕で支えてむくみを防ぎます。腕はまっすぐに保ち、曲げすぎないようにして血管の狭窄を防止します。 - 患者への指導
AVフィストラのケアに関する指導を行います。具体的には、血流と脈拍の確認、血圧測定をその腕で行わないこと、手術部位を衝撃から守ること、締め付けの強い衣服やアクセサリーを避けること、寝るときは腕を圧迫しないこと、重いものを持ち上げないことなどです。
