腎不全におけるリン濃度の異常レベルとは?
腎不全では、腎臓が血液中の老廃物や余分な水分を十分に濾過できなくなります。その結果、ミネラルや電解質のバランスが崩れ、特にリン濃度の異常が問題となります。
リン濃度の基準
米国国立衛生研究所(NIH)によると、血中リン(リン酸)の正常範囲は2.4〜4.1 mg/dLです。血清リン検査でこの範囲外の値が判定されます。
原因
腎臓は血中リンを調節します。腎機能が低下し、尿中へのリン排泄が不十分になると、血中リン濃度が上昇します。
臨床的意義
血中リンが高い(高リン血症)と、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され(副甲状腺機能亢進症)、血中カルシウムが低下(低カルシウム血症)し、腎性骨異栄養症などの骨疾患を引き起こすことがあります(Merck Manual)。
治療法
経口リン結合薬は、リンと結合して便中に排泄させることで、血中リンの吸収を抑えます。代表的な薬剤はカルシウム系、アルミニウム系、そしてカルシウム・アルミニウム非含有型があります。
予防策
腎疾患患者はリン摂取を制限する食事が推奨されます。具体的には、ジャガイモ、炭酸飲料(コーラ)、乳製品、乾燥豆類・エンドウ、ナッツ、缶詰サーモンなど、リンが多く含まれる食品を控えます。
