カナダで多発性硬化症が多いのはなぜ?

カナダ人が世界で最も多発性硬化症(MS)の罹患率が高いというのは誤解です。実際には、寒冷な地域で罹患率が高くなる傾向があります。カナダ国内で最も罹患率が高いのはブリティッシュコロンビア州で、10万人あたり約314例です。一方、スウェーデンでは同じく10万人あたり約374例と、カナダを上回ります。

地域差の背景にある要因

罹患率の地域差は正確な原因がまだ特定されていませんが、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさっていると考えられています。カナダでMSが比較的多いと考えられる主な要因は以下の通りです。

  • 遺伝的要因:HLA遺伝子領域など、免疫系に関わる特定の遺伝子変異がMSリスクを高めることが報告されています。
  • 環境的要因:エプスタイン・バーウイルス(EBV)への感染など、一部のウイルスや化学物質への曝露がリスクを上昇させる可能性があります。
  • 気候・地理的要因:寒冷な気候や日照時間の短さにより、ビタミンDの合成が低下し、MSリスクが高まるという仮説があります。
  • 医療制度の影響:カナダはユニバーサルヘルスケアを採用しており、早期診断・治療が可能です。そのため、他国に比べて報告されるケース数が多く見えることも考えられます。

以上の要因が組み合わさって、カナダ、特にブリティッシュコロンビア州でのMS罹患率が相対的に高くなると考えられます。

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