神経障害の定義と代表的な疾患
神経障害は、運動機能や認知機能に影響を及ぼす疾患群です。記憶力、注意力、言語能力、身体的動作が著しく変化し、日常生活の基本的な動作(食事、着替えなど)が困難になることがあります。先天的に生まれつきのものから、時間とともに進行するものまで多様です。
アルツハイマー病
アルツハイマー病は不可逆的な記憶喪失を特徴とする疾患で、主に高齢者に発症します。30代で発症する早発型は遺伝子変異が原因です。典型的には65歳以上で発症し、愛する人の顔や名前さえも認識できなくなることがあります。症状の進行を遅らせる薬物療法はありますが、根本的な治癒法は未だありません。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
ADHDは子供に多く見られる行動障害で、成人まで続くことがあります。集中力の欠如、整理整頓や課題の遂行の困難、過度な多動が主な症状です。根本的な治療法はありませんが、リタリンなどの刺激薬で症状を緩和することが可能です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)
自閉症は社会的コミュニケーションに障害をもたらす障害で、言語・非言語の両面でのやり取りが難しくなります。言語発達の遅れ、対人関係への興味欠如、うつ状態、感情への反応の欠如、同一行動の繰り返しなどが見られます。言語や社会性の改善を目指す療法が利用されています。
失読症(ディスレクシア)
失読症は読字・綴り・文字認識に困難を抱える学習障害です。文字や単語をスムーズに認識できず、音韻情報の処理も遅れがちです。主に学童期に診断されますが、成人期まで続くことがあります。教育的支援や特別な学習プログラムが症状の改善に有効です。
パーキンソン病
パーキンソン病は運動系に影響を与える疾患で、顔や四肢の振戦、言語・歩行・咀嚼障害などが現れます。主に50歳以上で発症しますが、若年での発症例もあります。薬物療法で症状を緩和できますが、根本的な治療法はありません。薬が効かない場合は、脳深部刺激療法が選択肢となります。
