パーキンソン病患者のホスピス利用基準とケアガイド
パーキンソン病は中枢神経系の変性疾患で、筋肉の硬直、運動緩慢、振戦、重症例では身体の動きが失われます。ドーパミンを産生する神経細胞が減少することで、筋肉のスムーズな制御が困難になります。進行はゆっくりですが、薬物療法が効果を失うと症状が支配的になります。
進行したパーキンソン病
病状が進むと自律神経障害、姿勢障害、神経精神症状、睡眠障害などが現れます。具体的には排尿障害、うつ・不安、認知症、フリーズ現象、構音障害、姿勢不安定、不眠などです。
一部の治療薬は幻覚を引き起こし、認知症を伴う患者では症状が増悪します。
四肢の振戦が続き、腕の可動域が狭くなり、腕を振ることができなくなります。上半身が前方に傾き、椅子から立ち上がる、寝返りを打つことが困難になります。表情が乏しくなり、感情表出が減少し、攻撃性やうつが重くなることがあります。
末期になると嚥下機能が失われ、飲み込みができなくなることがあります。
パーキンソン病患者の介護
長期にわたる疾患であるため、介護者の感情的負担が大きく、うつや疲労、罪悪感、ストレスが生じやすいです。以下のポイントが役立ちます。
- 支援を求める。
- 家族を巻き込む。
- パーキンソン病について周囲に教育する。
- 自分自身の健康を維持する。
- 感情を抑え込まない。
- 笑いを忘れない。
- 支援があることを認識する。
米国では多数の家族が患者を支えており、パーキンソン病協会などの地域サービスが重要な支援源となります。
ホスピスが必要になる時期と適用条件
病状が末期に近づくと、患者の自宅での介護が困難になることがあります。以下の基準を満たすとホスピスの利用が検討できます。
呼吸機能の著しい低下
- 安静時の呼吸困難。
- 肺活量が30%未満。
- 夜間の酸素補助が必要。
- 人工呼吸を拒否している。
急速な栄養・水分不足
- 摂取量が生命維持に不足。
- 継続的な体重減少。
- 脱水または低血容量。
- 人工栄養を行わない。
生命を脅かす合併症の存在
- 繰り返す誤嚥性肺炎(経管栄養の有無を問わず)。
- 上部尿路感染症。
- 敗血症。
- 抗菌薬治療後の再発熱。
- ステージ3・4の褥瘡。
ホスピスへの紹介
紹介は必ずしも医師である必要はなく、家族や友人が最初に申し出ることができます。ホスピス側は患者の主治医に連絡し、適格性を確認した上で受入れを行います。最終的な利用決定は患者本人の意思に基づきます。
保険適用とホスピス
メディケア・パートAがホスピスケアにかかる全費用をカバーします。メディケイドや多くの民間保険、HMOsでも同様に適用されます。
