てんかんを最初に発見したのは誰か?
米国だけでも1800万人以上がてんかんを抱えており、日常生活に大きな支障をきたす障害です。多くの優れた神経学者の研究がなければ、てんかんのメカニズムや治療法は今ほど進んでいなかったでしょう。
歴史
てんかんは聖書の時代まで遡る最古の脳疾患とされていますが、当時は原因が分からず「取り憑かれた」ものと誤解されていました。1870年、ジョン・ハグリングス・ジャクソン博士がてんかんの本質を解明し、発作が脳の構造的問題、特に大脳皮質で起こる異常な電気活動によるものであることを初めて示しました。1892年には同僚らと共に『National Society for the Employment of Epileptics』を設立し、現在は『National Society for Epilepsy(英国てんかん協会)』として活動しています。ジャクソン博士の研究は、現代の診断・治療の基礎を築きました。
重要性
もしジャクソン博士がてんかん研究に踏み込んでいなければ、患者は今なお「悪霊に取り憑かれた」などの偏見に苦しんでいた可能性があります。彼の著作はてんかんの診断法や発作予防・治療薬の開発に大きく貢献し、数多くの命を救いました。個人的には、妻をてんかん発作で失った経験が研究への原動力となりました。
特徴
ジャクソン博士は、発作は大脳皮質(特に前頭葉)で始まり、異常な電気インパルスが全身に伝わって痙攣や突発的な動きを引き起こすと報告しました。また、てんかんは単一の病気ではなく、症状の一つであると指摘しました。主な発作タイプは以下の通りです。
- 全身性強直間代発作(grand mal):意識喪失と全身の硬直・激しいけいれんが起こります。
- ミオクローヌス発作:不規則な短い痙攣が繰り返され、時に激しくなることがあります。
- 欠神発作:意識が一瞬途切れ、数秒間ぼんやりとした状態になるだけで、外見上はほとんど変化が見られません。
配慮すべき点
発作の誘因は光刺激、疲労、過度のストレスなど多岐にわたります。一部の患者は発作前に「オーラ」と呼ばれる前兆を感じますが、感じない人もいます。発作中の適切な対処法は次の通りです。
- 患者を安全な場所にゆっくり横たえる。
- 頭部の下に柔らかいものを置き、怪我を防ぐ。
- 発作が終わったら側臥位(横向き)にさせ、呼吸を確保する。
- 意識が回復するまでそばに付き、必要に応じて医師に連絡する。
てんかん患者自身は、身近な人に発作時の対応を事前に伝えておくことが重要です。
注意点
発作中に絶対に行ってはいけないことがあります。
- 口に何も入れない(舌を飲み込むことは不可能で、むしろ顎を傷つける危険があります)。
- 発作後すぐに食事や飲み物を与えない(窒息のリスク)。
- 回復期間を急がせず、自然に意識が戻るのを待つ。
患者は発作を誘発しやすい刺激や環境を避け、診断を受けた神経科医からの情報をしっかり学んで安全に生活しましょう。
