乾燥吸入療法の概要
乾燥粉吸入療法は、呼吸器疾患の治療に広く用いられる薬剤投与法で、乾燥粉吸入器(DPI)を使用します。メーター付エアロゾール吸入器(MDI)などの代替システムも利用可能です。現在、吸入可能な薬剤には抗生物質、肺血管拡張薬、ステロイド、気管支拡張薬に加え、オピオイド鎮痛薬やインスリンなどがあります。
プレメータード乾燥粉吸入器
プレメータード型は、薬剤をあらかじめカプセルやブリスターなどの単位に分割し、患者または製造者がそれを吸入器に装填します。必要に応じてその単位を吸入することで、正確な投与量が得られます。
デバイスメータード乾燥粉吸入器
デバイスメータード型は、吸入器内部に複数回分の薬剤を保持するチャンバーがあり、トリガー操作ごとにあらかじめ設定された量が自動的に供給されます。患者は装填操作を行う必要がなく、使い勝手が向上します。
乾燥吸入装置の課題
乾燥粉吸入はエアロゾール吸入に比べ普及が遅れている主な理由は、設計上の課題です。粒子サイズの均一化や投与量の再現性が難しく、薬剤が適切に肺へ届かないことがあります。特に、薬剤通路が不十分な設計は、チャンバーから薬剤が散布されても患者に届かず、治療効果が低下します。
乾燥吸入の代替手段
乾燥粉吸入の前身であるメーター付エアロゾール吸入器(MDI)は、1950年代に開発され、圧縮エアロゾールで薬剤を懸濁または溶解した状態で放出します。MDIは単剤や複合剤を数百回分供給でき、実績のある治療法です。ただし、近年のデザインによっては薬剤の有効性が損なわれるケースも報告されています。
