潰瘍の症状と状態について詳しく解説
種類
潰瘍は主に十二指腸にできる「十二指腸潰瘍」と、胃にできる「胃潰瘍」に分かれます。食道にできるものは「食道潰瘍」です。胃や十二指腸の粘膜にできる潰瘍は総称して「消化性潰瘍」と呼ばれ、胃潰瘍と十二指腸潰瘍を含みます。
原因
ストレスや辛い食べ物が潰瘍の直接的な原因だと考えられがちですが、実際には主にヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)という細菌感染が原因です。H. pyloriは胃粘膜に炎症を起こし、潰瘍を形成します。胃酸が過剰になると潰瘍が悪化しやすく、長期にわたるNSAIDs(例:アスピリン、イブプロフェン)の使用も粘膜を傷つけます。喫煙や過度の飲酒も胃酸分泌を増加させ、リスクを高めます。
診断
潰瘍の主な症状は、嘔吐、原因不明の体重減少、膨満感、胸やけや鈍い胃痛、食後や空腹時に悪化する痛みなどです。症状が1週間以上続く場合、医師は以下の検査を行うことがあります。
- 消化管のX線検査
- 血液または呼気テスト(H. pyloriの有無を確認)
- 内視鏡検査(必要に応じて生検)
治療
H. pylori感染が確認された場合は抗生物質で除菌します。処方された薬は症状が改善しても必ず全て服用してください。胃酸分泌抑制薬も併用し、潰瘍の治癒を促します。喫煙や飲酒は治癒を遅らせるため中止が必要です。通常、潰瘍は2〜3週間で治りますが、胃酸抑制薬は最大8週間服用することがあります。胃酸を刺激するコーヒーや唐辛子などの食事は控えましょう。
合併症と注意点
潰瘍が治らない、または症状が悪化した場合はすぐに医師の診察を受けてください。潰瘍が穿孔(穿孔性潰瘍)すると腹腔内に漏れ、緊急手術が必要です。また、出血性潰瘍や胃腸閉塞も起こり得ます。合併症の兆候としては、血を吐く、黒い便が出る、激しい腹痛や背部痛、めまい、冷や汗、持続的な嘔吐などがあります。
