子どもの尿路トラブルと対処法

子どもの泌尿器系は成長過程にあり、神経系の未熟さからさまざまな尿の問題が起こります。小児泌尿器科では、感染症から構造的異常まで幅広く診療します。

尿路感染症(UTI)

細菌が膀胱や尿道に侵入して起こる感染症です。尿路の先天的な異常や感染しやすい体質が原因となります。主な症状は頻尿、排尿時の焼けるような痛み、血尿、排尿困難です。治療はアモキシシリン、ニトロフラントイン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、サルファメトキサゾール‑トリメトプリンなどの抗生物質が用いられます。

尿失禁

膀胱のコントロールができない状態で、特に5歳以下のトイレトレーニング中の子どもに多く見られます。過活動膀胱や膀胱容量が小さいこと、神経発達の遅れ、抗利尿ホルモンの低下、ストレスなどが原因です。多くは自然に改善しますが、必要に応じてデスモプレシン、イミプラミン、抗コリン薬が処方されることがあります。

腎盂腎炎

尿路感染が腎臓にまで広がった状態です。下部背部や肋間部の痛み、頻尿・失禁、血尿、排尿時の灼熱感が現れます。通常は経口抗生物質で治療しますが、重症例では点滴による抗生物質投与が必要です。

夜間遺尿(ベッドウェッティング)

睡眠中に膀胱の制御ができずに尿が漏れる状態です。神経系の発達遅延、膀胱容量の小ささ、抗利尿ホルモン不足、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、心理的・社会的要因が関与します。7歳以上で続く場合は、就寝前や昼寝前にトイレに行く習慣付け、湿度アラームの使用、使い捨てパンツの活用が有効です。必要に応じてデスモプレシン酢酸エステル、オキシブチニン、ヒオスシアミンが処方されます。

頻尿(ポラキウリア)

日中に5分おきに尿意を感じる状態で、主に4〜6歳の子どもに見られますが、3歳から8歳まで発症します。根本的な治療は、頻尿を引き起こすストレス要因を特定し、軽減させることです。

腎尿管逆流(VUR)

膀胱から尿管へ逆流する先天的な異常です。膀胱と尿管の接合部付近の弁機能不全や尿管の拡張が原因となります。軽度の場合は経過観察と抗生物質による予防的治療が行われ、重度の場合は外科的修復が検討されます。

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