尿意切迫感のサインと症状

膀胱は尿を蓄える中空の臓器で、壁にある排尿筋(デトリュサー筋)が収縮して尿を排出します。膀胱底部から尿道へとつながる尿道は、外部括約筋で尿の流れを調節しています。通常は、排尿筋が収縮し外部括約筋が弛緩することで自然に排尿しますが、切迫感が強い場合はこの調整機能がうまく働かず、今すぐトイレに行きたくなります。

膀胱の基礎知識

正常な膀胱は約300〜600mlの尿を保持できますが、最大で約2000mlまで拡張可能です。尿量が100〜150mlになると膀胱が満たされ始め、200〜300mlで半分の容量が満たされたと脳に信号が送られ、排尿欲求と切迫感が生じます。約350mlになると切迫感が強くなります。通常は日中で2〜4時間、夜間は8時間以上排尿欲求を抑えることができます。

膀胱炎による切迫感

膀胱炎は主に腸内細菌が原因で起こり、女性に多く見られます(尿道口と直腸が近接しているため)。炎症によりデトリュサー筋が痙攣し、外部括約筋に圧がかかるため、膀胱が空でも頻繁に尿意を感じます。焼けつくような痛み、発熱、尿の滴下、膀胱痛を伴うことがあります。治療は抗生物質と十分な水分摂取です。

尿道閉塞

前立腺肥大や腫瘍などが原因で尿道が狭くなると、膀胱は尿で満たされても排尿が妨げられます。その結果、尿意が強くなり、排尿開始まで時間がかかる、残尿感や滴下が生じ、頻繁な切迫感を感じます。治療は手術やα遮断薬などの薬物療法です。

膀胱筋過活動

デトリュサー筋が過早に収縮し、外部括約筋に強い圧力をかけるため、強い切迫感が生じます。頻繁に排尿したくなり、膀胱容量が次第に縮小し、1時間に3〜4回も尿意が訪れることがあります。トイレに間に合わないと滴下や失禁が起こります。原因は膀胱結石や腫瘍もありますが、多くは不明です。治療は膀胱トレーニング、骨盤底筋(ケーゲル)運動、抗コリン薬(トルテロジン、オキシブチニン)などです。

膀胱筋低活動

デトリュサー筋の収縮力が弱く、膀胱が十分に排空できません。その結果、膀胱が満杯になると切迫感が生じ、頻尿、膀胱拡張、残尿による滴下、夜間頻尿(夜間尿)を伴います。場合によっては満腹感覚が鈍くなることもあります。原因は脳卒中、糖尿病、パーキンソン病などの神経障害が関与しますが、原因不明の場合もあります。治療は二度排尿や臍上マッサージなどの排尿補助法です。

注意点

酸性飲料(炭酸飲料、果汁ジュース)やカフェイン(紅茶、コーヒー)を多く摂取すると切迫感が増すことがあります。また、利尿薬などの薬剤も尿意切迫感の副作用として知られています。

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