ノロウイルス(ノーウォークウイルス)とは
ノロウイルスは、ノロウイルス科に属する小さく丸いウイルスの一種です。1968年に米オハイオ州ノーウォークの小学校で大規模な胃腸炎が発生したことから「ノーウォークウイルス」と呼ばれるようになりました。CDC(米疾病予防管理センター)では、カリシウイルス科(Caliciviridae)に分類され、急性胃腸炎や食中毒の原因ウイルスとして知られています。
感染経路
主に汚染された食べ物や水を摂取することで感染しますが、直接の人から人への接触でも広がります。特に学校、介護施設、クルーズ船、保育園など、閉鎖空間での集団生活が感染拡大のリスクを高めます。
主な症状
嘔吐、下痢(血は混ざらない)、腹痛、悪心が典型的です。頭痛や微熱が伴うこともあります。症状は通常24〜72時間で収まります。
感染源となりやすい食品
二枚貝やサラダの材料が特にリスクが高いとされています。また、井戸水、上水道、湖沼、プール、クルーズ船の水など、さまざまな水源がウイルスの媒介になることがあります。
治療法
特効薬はありません。脱水を防ぐために十分な水分補給が最重要です。氷のかけらを舐めたり、少量ずつ水や透明な飲料を摂取すると効果的です。脂肪分や加工食品は避け、クラッカー、ゼリー、バナナなどの消化に優しい食事に段階的に戻します。
予防策
肉や魚は十分に加熱して調理し、汚染が疑われる地域ではボトル入りや炭酸飲料の水だけを飲みます。生の果物・野菜は避け、手が触れた食品は十分に洗浄します。胃腸症状のある調理従事者は食事の取り扱いを禁じ、嘔吐物や便はトイレへ流し、周囲を徹底的に消毒します。
受診すべきタイミング
脱水はノロウイルス感染の代表的な合併症です。特に乳幼児、高齢者、免疫低下者は注意が必要です。24時間以上水分が取れない、血便が出る、嘔吐が2日以上続く、体温が40℃(104°F)以上になる場合は速やかに医師の診察を受けてください。
