義歯に使用されるプラスチックの種類

歯が抜けてしまった場合、歯周病、虫歯、外傷、先天的欠損などの原因で、義歯(入れ歯)を装着することがあります。義歯は天然の歯の代わりとなる人工の補綴物で、インプラントよりも費用が抑えられる選択肢です。義歯の製作には、さまざまなプラスチック材料が使用されます。

アセタール(Acetal)

部分義歯(数本の歯が欠損した場合)・全義歯(すべての歯が欠損した場合)の両方に使用されます。アセタールは強度が高く、摩耗や破損に強い上、柔軟性も備えています。そのため、仮義歯・永久義歯のどちらにも適しています。

ポリカーボネート(Polycarbonate)

アセタールと同等の耐久性を持ちますが、透明感があるため光沢を保ちやすく、見た目が自然に近いのが特徴です。光沢のある仕上げが可能なため、患者さんの口内で美観を重視した義歯に適しています。

ピロキシリン(Pyroxylin)

19世紀半ばにイギリスの科学者アレクサンダー・パークスがセルロースから合成した、象牙の代替素材として開発されました。ブランド名は「Agalyn」や「Alcolite」などで販売されています。

フェノール樹脂(Phenolic)

1909年に開発された古いプラスチックで、フェノールとホルムアルデヒドを反応させて作ります。加熱すると柔らかくなり、冷却すると硬化します。代表的な商品名は「Aldenol」や「C‑E 950」です。

ナイロン(Nylon)

常温でも柔軟性が高く、部分義歯に多く使用されます。柔軟性がある一方で、熱に対する耐性も優れています。

それぞれのプラスチックは強度、柔軟性、外観、加工性といった特性が異なるため、患者さんの口腔状態や希望に合わせて最適な材料が選択されます。

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