LANAP(レーザー支援新付着法)プロトコル
1998年に米国食品医薬品局(FDA)は、歯肉の病変や炎症組織を除去する新しいレーザー治療法「Laser Assisted New Attachment Procedure(LANAP)」を承認しました。LANAPは従来の侵襲的な歯科手術に代わり、局所麻酔だけで歯科医院内で実施でき、切開や縫合を行わずに感染組織や腫瘍を除去し、歯根の歯石・プラークも除去します。
歴史
LANAP導入以前は、中等度から重度の歯周病治療に、切開・スケーリング・根面の削除、さらには骨移植などを伴う痛みと時間がかかる外科手術が必要でした。手術は複数回にわたり口腔外科医が行い、根が露出した状態で治癒を待つため回復が遅く、費用や痛みから患者は治療を遅らせるか拒否することが多くありました。
装置
LANAPシステムは、アーム付きコンソールとハンドピースから構成され、赤外線レーザー光をレンズで集光し、パルスまたは連続波で照射します。集光されたレーザースポットが治療部位に直接当たります。
主な用途
LANAPは、歯肉や口腔内の炎症組織、過形成、腫瘍、粘膜の除去に使用されます。また、膿瘍の除去や抗生物質併用による治療、歯根膜(歯を顎骨に結びつける結合組織)の再付着促進にも有効です。さらに、唾液腺手術、形成外科・美容外科、皮膚科、関節鏡下膝手術、脳神経外科、婦人科など幅広い領域で応用が検討されています。
手順
レーザーは歯肉の外層に作られたポケット内に照射され、病原菌や死んだ組織を除去します。ポケットの深さに応じて照射時間は変わり、4mm未満は5〜10秒、4〜6mmは20秒、7〜9mmは30秒、9mm以上は40秒のレーザー照射が行われます。
