歯科診療で日常的に使用されているX線撮影は、放射線被ばくの長期的安全性について消費者の懸念が高まっています。特に子どもへの定期的な撮影や、甲状腺・頭部・頸部のがんリスクとの関連が指摘され、世界歯科機関などの専門団体からも注意喚起が出されています。こうした患者の不安に応えるべく、既存の画像装置の新技術や新たな応用が代替手段として注目されています。
デジタルX線システム
デジタルX線は口腔内にセンサーを装着し、撮影画像をデジタルでコンピュータ画面に転送して確認します。米国歯科医師会誌によれば、フィルムや複数回の露光が不要で、放射線量が大幅に削減されます。完全に放射線が無いわけではありませんが、従来のフィルムX線に比べてリスクは低くなります。
コーンビームCT(CBCT)
CTの一種であるコーンビームCTは、歯や顎の状態を3次元で把握でき、診断精度が向上すると同時に、従来のX線撮影で必要となる多数の露光回数を削減できます。主に外科手術の計画に用いられますが、米国の歯科医院でも導入が進んでいます。放射線は完全に無くなるわけではありませんが、病院でのCTに比べてかなり低い線量です。
磁気共鳴画像(MRI)
MRIは主に全身診断に使われますが、近年は歯科領域でも利用が拡大しています。磁場と高周波パルスで骨や軟部組織の画像を取得するため、放射線を一切使用せず、完全に非侵襲的です。
超音波検査
歯科での使用頻度は低いものの、放射線を伴わない画像診断として選択肢に入ります。高周波音波で組織や骨の画像を取得するため、非侵襲的で安全です。
