歯の痛みを和らげる鎮痛剤の副作用とは
歯の痛みを緩和するために、処方薬や市販薬、家庭用や歯科医が手術中に使用する麻酔薬など、さまざまな薬が用いられます。一般的な副作用は軽度で医療機関への受診は不要ですが、症状が続く、または不安がある場合は、処方医に相談してください。稀な副作用が現れた場合は、速やかに医療従事者に連絡しましょう。薬に添付されている使用説明書で、最新の副作用や禁忌情報を必ず確認してください。
非麻薬性鎮痛剤
アスピリン(例:ベイヤー)は血液をサラサラにする作用があり、既往歴により有利にも不利にもなりますが、胃を刺激することがあります。イブプロフェン(例:アドビル)は非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)で、吐き気、消化不良、胃潰瘍や出血、肝酵素上昇、下痢・便秘、鼻血、頭痛、めまい、陰茎勃起持続、発疹、むくみ・体液貯留、高血圧などの副作用があります。パラセタモール(例:パンデロ)は副作用が最も少なく、推奨用量であれば胃への刺激は軽度ですが、アルコール依存症の方には肝障害リスクが高まるため推奨されません。
ステロイド系薬剤
トリアムシノロンを含む歯科用ペースト(商品名:オラコート、オラローネ)は、炎症や腫れ、赤みを抑えるために局所的に使用されます。主な副作用は、焼けるような感覚、かゆみ、刺激感、乾燥、赤み、皮膚の色素沈着の減少です。アレルギー反応が起こることもあり、発疹、腫れ、めまい、呼吸困難などの症状が現れたら直ちに医師の診察が必要です。
麻薬性鎮痛剤
強い痛みには、コデイン(例:タイレノール・コデイン)やアセトアミノフェン・ヒドロコドン(例:ビコディン)などが処方されます。コデインの主な副作用は便秘、口渇、吐き気・嘔吐、視界のぼやけ、めまい・眠気、頭痛、瞳孔縮小、発汗です。稀な副作用として痙攣、呼吸困難、皮膚が冷たく湿る、心拍数の異常、排尿困難、意識混濁、重篤な発疹、神経過敏、失神などがあります。アセトアミノフェン・ヒドロコドンでも同様の一般的副作用がみられ、稀に胸痛・不整脈、皮膚の冷たさ、呼吸困難、発熱・悪寒、筋肉痛、重篤な発疹、異常な倦怠感が報告されています。
局所麻酔薬(外用)
外用麻酔薬は、口腔内表面の痛みを和らげるための軟膏、スプレー、液体です。歯科医が注射用局所麻酔の前処置としても使用します。代表的な製品はアナベソールやオラジェルです。アナベソール液に含まれるリドカインは口内炎、入れ歯刺激、離乳期の歯が生える痛みを緩和しますが、適用部位に潰瘍が生じることがあります。オラジェル(ベンゾカイン)は、軽い刺すような痛み、灼熱感、かゆみ、乾いた白いフレーク、皮膚の赤みや圧痛が一般的です。まれに、強い灼熱感、腫れ、頭痛、脱力、めまい、呼吸困難、頻脈、皮膚の灰色・青紫色変化といった重篤な症状が報告されています。
局所麻酔薬(注射)
注射用局所麻酔薬は、口腔深部に投与され、痛覚神経のインパルス伝達を阻害します。ドリルや組織切除などの処置時に用いられ、歯科医の施術のみで使用が許可されています。代表的な薬剤はリドカイン塩酸塩やメピバカイン(商品名:カルボカイン)です。過剰投与や速い吸収、患者の耐性低下により副作用が現れます。主な症状は中枢神経系の反応(めまい、吐き気、嘔吐、混乱)、眠気、低血圧、頭痛、脱力、アレルギー反応です。重度の中毒では意識消失、呼吸・心停止に至ることがあります。
