早産児の授乳方法と栄養管理

早産児(37週未満で出生する赤ちゃん)は、吸啜・嚥下・呼吸の機能が未熟なため、食事が困難です。新生児集中治療室(NICU)では、適切な栄養管理とともに、退院後に自宅での授乳ができるよう、保護者へ指導が行われます。

栄養チューブ(経鼻・経口チューブ)

妊娠34週頃まで吸啜・嚥下機能は十分に発達しません。そのため、早産児は栄養不足のリスクが高く、NICUでは小さく柔らかいチューブを鼻または口から胃へ挿入し、直接栄養を供給します。胃が安定するまでの間は、必要に応じて静脈栄養が行われます。

母乳

母親が授乳を希望する場合、看護師の許可なしに哺乳瓶を使用すべきではありません。早産児の母乳は、タンパク質やリパーゼ酵素が豊富で、免疫力を高め感染症予防に役立ちます。母親がすぐに授乳できない場合は、2〜3時間ごとにミルクをポンプで搾り、冷凍保存します。ミルクの分泌量が増えるまで、1日8回以上のポンプが推奨されます。

ドナー母乳

母乳が供給できない、または母乳育児を希望しない場合でも、栄養価の高い母乳を与えたいときは、ドナー母乳が利用できます。ドナー母乳はバンクで殺菌・検査された後に提供されますが、母親の母乳と比べて一部栄養素が減少します。提供者は健康診断や感染症(HIV 等)の検査を受け、品質管理が徹底されています。

早産児用ミルク

退院後にカルシウムやリンの補給が必要な場合があります。母乳が利用できないときは、早産児用に調整されたミルク(例:プレマチュア・エンファミル、シミラク・スペシャルケア)を使用します。NICUの看護師が適切な授乳量や頻度を指導し、赤ちゃんに無理に飲ませて胃の不快感や嘔吐を起こさないよう注意します。

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