トリアージシステムの種類と概要

トリアージは医療従事者が患者の状態の重症度に応じて分類し、限られた医療資源(空間や人員)を最適に配分するシステムです。その起源は戦場にあり、負傷兵を救命可能かどうかでカテゴリー分けし、緊急度の高い者に優先的に治療を行うことから始まりました。

簡易トリアージ・迅速処置(Simple Triage and Rapid Treatment)

大規模事故では、医療従事者が最も重傷者を優先して搬送する。

大量災害や事故現場で最も基本的に用いられるトリアージです。患者を「即時搬送が必要」「少し待機可能」「軽傷」の3層に分類し、さらに以下の4つのタグで識別します。

  • 死亡・救命不可能
  • 救命可能・即時搬送が必要
  • 救命可能・少し待機可能
  • 軽傷(治療が比較的容易)

この方式は地震後に消防隊や地域緊急対応チーム(CERT)が使用することを想定して開発されました。

高度トリアージ(Advanced Triage)

トリアージは地震時に頻繁に使用される。

高度トリアージは倫理的に議論の余地がある手法です。医師は生存可能性が極めて低い重症患者への治療を控え、代わりに回復の見込みが高い軽症患者にリソースを集中させます。限られた薬剤や医療設備を有効活用するための判断であり、火山噴火などで致命的な負傷が予測されるケースで採用されることがあります。

逆トリアージ(Reverse Triage)

負傷した医師は逆トリアージで優先的に治療を受ける。

逆トリアージは、比較的軽傷の患者に優先的に治療を行い、早期に戦線へ復帰させたり、重要な医療従事者を速やかに復帰させることを目的としたシステムです。戦場や、医師・看護師などの必須スタッフが負傷した際に用いられ、全体の救護活動の継続性を確保します。

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