手動ホイヤーリフトの使用手順
ホイヤーリフトは、介護者1人での移動が困難、または介護者や患者に怪我のリスクがある場合に使用できる機械式リフトです。正しく使用すれば、転倒や腰・膝の負傷を防止できます。ホイヤーリフトには油圧式と電動式があります。可能であれば、2名で行うことが推奨されます。
手順
リフトを使用してベッドから椅子へ移乗する旨を利用者に説明し、手順を一つずつ伝えます。リフトは空の状態と人が乗っている状態で操作が異なるため、移動可能な方で練習し、2名で作業することが望ましいです。1名が機器を操作し、もう1名がスリングで体を誘導します。
ベッドのサイドレールを上げ、ベッド自体も持ち上げて介護者の背中や脚への負担を軽減します。利用者を横向きに寝かせ、スリングを体の下に置きます。スリングは膝の後ろから頭部まで覆うようにし、布を平らに伸ばしてから利用者を仰向けに戻します。U字型スリングの場合、スリングのストラップを太ももの下と脚の間に通し、交差させて固定します。
リフトを使用できる状態に準備します。ベースレッグをできるだけ広く開き、ロックして固定します。可能であればベッドのヘッド部分を少し持ち上げます。リフト本体のブレーキは解除しますが、ベースレッグはロックしたままにします。ハンドルでリフトをベッドの側面に近づけ、ベースレッグをベッド下に滑り込ませます。ブレーキはかけず、リフトが少し動く余裕を残します。安全のため、ベッドとサイドレールは下げておきます。
スリングをリフトに取り付けます。スリングの4本のストラップをリフトのクレードルのフックに掛けます。利用者の体がベッドから少しだけ浮くまでゆっくり持ち上げます。体が浮いたら、背中を外側に向け、足がベッドから離れるように回転させます。手動または油圧リフトの場合は制御バルブを開いてゆっくり下降させ、足がリフトのベースに乗るまで下げ、バルブを閉じます。電動リフトの場合はコントロールボタンで同様にゆっくり下げます。
1名が利用者の体を誘導し、もう1名がリフトを操作します。車椅子へ移乗する場合は車椅子のブレーキをかけます。スリングを椅子の上に中心に合わせ、ゆっくり椅子へ降ろします。正しい位置に収まったら、リフトからストラップを外し、スリングは利用者の下に残したままにします。
ベッドへ戻す際は、ベッド側のサイドレールを下げ、ストラップをリフトにしっかり再接続し、バルブを閉じた状態でリフトを持ち上げます。リフトをベッドの下に移動させ、スリングをベッド上に掛けたら、電動リフトならダウンボタン、油圧リフトならバルブを操作してゆっくり下降させ、完了後はバルブを閉じます。
リフトからスリングを外し、利用者をベッドレール側に横向きに転がします。スリングを取り外し、利用者を快適な姿勢に整えてから、リフトをベッドから遠ざけます。最後に反対側のサイドレールを上げて作業完了です。
