超音波診断技術の全体像

人間は20Hzから20kHzまでの音を聞くことができますが、年齢とともに特に高周波側が聞こえにくくなります。超音波診断は、人体や物体に対して高周波音波を照射し、反射したエコーを画像化する安全な技術です。トランスデューサが音波を送信し、組織で反射したエコーを受信して画像に変換し、医師はそれを診断に利用します。

Aモード

振幅変調(Aモード)は、超音波のエネルギー振幅を時間軸に沿って表示する最も基本的な方式です。単一ビームの反射強度が大きいほど波形が高くなります。現在はほとんど使われませんが、嚢胞性病変と実体病変の識別や眼球の寸法測定に有用です。

Bモード

振幅情報を点として表現し、強度が高いほど明るく表示する方式です。多数の点を組み合わせて2次元の明暗画像(Bモード画像)を作成します。Aモードに比べて臨床応用が広く、解剖画像やバイオメトリに利用されますが、長時間の検査が必要なため熟練した操作と患者の協力が不可欠です。

Mモード

Mモードは、Bモードの点列を時間軸に沿って連続的に描くことで動的画像を生成します。心臓や血管などの動きを詳細に測定でき、リアルタイム超音波が登場する前の心エコーの基礎となりました。小児の横隔膜麻痺疑いの評価にも用いられます。

ドップラー超音波

ドップラー法は血流速度を非侵襲的に測定します。シンシナティ大学の研究では、脳血流の変化から注意力の低下時間(約40分、場合によっては10分)を推定し、パイロットや航空管制官などの重要作業者への早期警告システムとして応用が期待されています。

最新技術(3D・4D)

近年、位置情報取得技術の進化により3D・4D超音波が普及しています。3Dは胎児表面の立体像を描き、腹壁欠損や神経管欠損などの先天性疾患の検出に役立ちます。4Dは3D画像にリアルタイムの動きを付加し、産科検査で胎児の動きを詳細に観察できます。

ヘルスケア業界(一般) - 関連記事