MRI(磁気共鳴画像法)とは何か?
MRIは「magnetic resonance imaging」の略で、磁気共鳴画像法と呼ばれます。MRI装置は原子の磁気特性を利用し、人体の高解像度な2次元・3次元画像を作成します。2次元画像は体内の「スライス」を撮影し、3次元画像は詳細な構造モデルを生成します。MRIは軟部組織間のコントラストが優れており、腫瘍、神経、心血管系の診断や研究に広く用いられています。
原理
人体は主に水で構成されており、水分子の水素原子2つはそれぞれ磁気双極子を持ちます。通常はランダムに配向していますが、MRIでは強力な磁場を発生させてすべての水素双極子を整列させます。この整列した水素が発する信号を検出し、画像が再構成されます。
構造MRI
構造MRIは人体内部の高解像度2D・3D画像を取得します。侵襲的手術を行わずに内部を観察できるため、診断に非常に有用です。腫瘍など異常組織は正常組織と磁気特性が異なるため、画像上で識別できます。
機能的MRI(fMRI)
fMRIは「functional MRI」の略で、2〜3秒ごとに比較的低解像度の画像を取得します。脳の活動が活発になると、酸素化ヘモグロビンと脱酸素ヘモグロビンの比率が変化し、これが磁気特性の違いとして検出されます。血液酸素レベル依存(BOLD)信号として知られ、脳活動のマッピングに利用されます。
誤解と注意点
fMRIは脳活動の研究に有用ですが、ニューロンそのものの活動を直接測定しているわけではありません。BOLD信号は神経活動に伴う血流変化を反映しており、血液酸素化の遅れがあるため時間分解能は低く、空間分解能は比較的高いという特徴があります。
安全上の注意
MRIで使用される強い磁場は危険を伴います。酸素タンクや金属製のクリップなどの強磁性体は、磁場に引き寄せられ高速で飛び出す恐れがあります。また、体内に金属インプラントがある場合や金属片が体内にあると加熱や火災のリスクがあります。MRI安全プロトコルを厳守し、常に注意を払うことが重要です。
