経腟超音波と腹部超音波の比較
腹部トランスデューサ
腹部トランスデューサは、腹部や骨盤に当てて臓器を検査するためのプローブです。膵臓、肝臓、胆嚢、脾臓の評価や腎臓のエコー、女性の子宮や卵巣の観察に使用されます。一般的に 2〜5 MHz の周波数帯で音波を送信します。
経腟トランスデューサ
経腟トランスデューサは、女性の骨盤内臓器を近接して観察するために膣内に挿入して使用します。使用周波数は約10 MHz が標準で、小さな構造を高解像度で描出できます。妊娠初期の胎児評価や、子宮・卵巣の詳細な観察にも用いられ、経腟超音波(エンドバギナル超音波)とも呼ばれます。
周波数の選択
検査対象の大きさや密度に応じて最適な周波数を選びます。大きくて密度の高い構造や大きな嚢胞は低周波(腹部トランスデューサ)が適し、小さな嚢胞や細部は高周波(経腟トランスデューサ)でより鮮明に映ります。高周波は音波の伝搬距離が短く、経腟プローブは臓器に極めて近い位置で撮像できます。
検査前の準備
腸内のガスは超音波の透過を妨げるため、腹部エコーを行う際は検査前 8 時間の絶食が推奨されます。骨盤エコーでは、膀胱を十分に満たすことで腸管を押しのけ、子宮や卵巣をクリアに映し出します。一方、経腟検査の際は膀胱を空にしておく必要があります。
患者安全と衛生管理
腹部トランスデューサは使用後にタオルで拭き取り、体液が付着した場合は消毒液で洗浄します。経腟トランスデューサは専用のカバーやコンドームで覆い、検査後はカバーを廃棄し、プローブを清拭後に冷却消毒液に浸します。
